ヒトラーが
画家になる夢
あきらめて
悪の誘惑
受け入れたから
#短歌 #独裁者の理由 #戦争
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夢をあきらめたら、悪人になるらしい。
全員じゃない。
夢をあきらめても、次の夢とか、目標とか
小さなものでもいい。
自分の夢を通り越して、誰かのために生きることは尊いし素晴らしい。
なんでもいいから、
自分が幸せになるために、そして、どうしたらみんなが幸せになれるか考えて、
日々生きている人はいい。
問題はそれ以外。
夢をあきらめ、次の夢も小さな幸せすらも見つけられず、
誰かのためにも生きられず、悪の誘惑を受け入れてしまった人の事だ。
ヒトラーはかつて、画家になりたかった。
でも挫折した。
父にも反対されたらしい。
それでもなろうと思った。
世間に認めてもらえなかった。
やさぐれた。
悪の誘いを受け入れてしまった。
洗脳された。
元には戻れなくなった。
戦争をはじめた。
人種差別をするために。
口実は自分に害のない国民だけにするため。
恐怖政治を始めた。
みんな言いなりになる。
気分がいい。
でも、まだ足りない。
満たされなくて、エスカレートした。
悪の仲間が増えた。
後にはひけなくなった。
追い込まれた。
死しかなかった。
結局、ヒトラーという人は、
まわりくどく、色んな人に迷惑をかけ、
特定の人種をひたすら差別し、戻れなくなり、
最終的にブーメランが返ってきて、自分に刺さった。
他人を巻き込んだ、最悪なセルフネグレクトのパターンだ。
この男にずっとつきまとっていたのは、
父親に愛されなかった、父親に認めてもらえなかったという、
強烈なコンプレックスだったんじゃないか。
結局、愛情不足。
もしかしたら、父親はそれなりに愛情は与えていたのかもしれないけど、
分かりづらかったのかもしれない。
子どもが分かるように愛情は与えないといけない。
愛のムチは分かりづらい。
あとですぐ分かるならいいけど、すぐに分からないのはただのムチでしかない。
言わないと分からないし、言葉にして、理解するまで分解して、
細かく伝えていかないといけない、と思う。
画家になりたいのなら、ずっと絵を描き続ければいいだけ。
絵を描いていれば、画家だ。
ライセンスなんて必要ない。
芸術大学に行った人しか画家になれない。
そんなことはない。
芸術大学行ったら、有名になるのにショートカットできる人が何人かいるだけ。
結局は自分次第だ。
この男は、有名な画家になりたかった。
いや、有名になりたいだけだった。
画家じゃなくてもよかった。
だって、画家になるなら、普通の仕事でもバイトでもしながら、描き続けられる。
有名な画家になれないと自分の可能性をあきらめ、自分の夢をあきらめた。
自分の夢をあきらめたのは、不景気な社会のせいだ、世の中のせいだと置き換え、
怒りを増幅させた。
これは自分に対する怒りなんだということにも気づけなかった。
次第に、自分を認めてくれる、有名にしてくれるお金や権力という、
得体のしれないモノの虜になり、偶像になり、ヒーローを演じた。
かっこいいデザインを取り入れ、キャッチーなフレーズを入れた演説、
サブリミナル効果を繰り返せば、国民を洗脳するのは簡単だ。
戦争をすれば、勝てば、国民が認めてくれる。
戦争をするには敵が必要だ。
手っ取り早く、身近な敵を作らなければ。
誰にしよう。
ちょうど探していたところだった。
条件に合う奴らがいる。
なぜかあいつらはお金をたくさん持っていて、世界を動かしている。
重要なポジションにはついているし、偉人たちにはかの民族が多い。
ただ、敵にするには根拠がないか。
いや、ちょうどいい本がある。
誰かが書いた本には、かの民族について語っている。
これはいい。
戦争の理由だ。
私はヒーローになって、かの民族をやっつけるのだ。
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と、そんな風に思ったんだろうか。
悪口なのか、嫉妬にまみれたよく分からない本を読んで、
それを真に受けて、戦争とか人種差別をして、
本当に心の弱い人。
自分が夢をかなえられなかったからといって、
他人に責任をなすりつけているだけ。
世の中が悪い、かの民族が悪い。
この人は馬鹿なんじゃないか。
それとも100歩譲って、頭良すぎて嫌われて、
誰かがこらしめるために、頭のネジを1本ゆるめてしまったんじゃないか。
強烈な劣等感と、愛情不足が
独裁者を生み出してしまったんじゃないか。
貧乏でも、お金持ちでも、
どちらでもそういう人に生まれるのか。
独裁者の生まれた環境はどんななんだろう。
ヒトラーの生い立ちを少し調べた。
裕福な家庭のようだ。
最後まで甘やかされて育ったのかもしれない。
バイトしながら画家を目指すタイプではなかったようだ。
生活費を出してもらってる。
これはゴッホと変わらないんだけど、ヒトラーとゴッホは全然違う。
ゴッホは名作を生み出した。
とにかく描いた数も多い。
フルーツも花も人も星空も橋も木も麦畑も、
あらゆる自然やそこにいる人や、自画像や、
なんでも描いた。
病院でも描いていた。生涯描き続けたからこんなにすごいんだ。
作品は、死後に評価されたことが多い。
生前の暮らしは慎ましく、精神的な病気にも悩まされ、最後は非業の死を遂げてしまうけど、今も評価されている。
多分あと100年、200年、1000年たっても、彼の作品たちは語り継がれると思う。
ヒトラーは名作を生み出せなかった。
あきらめたから。
挫折して、生活費がもらえなくなって。
自分の可能性をあきらめた。
そして、ひどい独裁者になった。
この人は悪人として、後世に永遠に語り継がれる。
死んだ人を悪く言ってはいけない、と日本では教わるのだけれど、
こういう独裁者や悪人だけは別だ。
この人は未来永劫、死んだあとにも永遠に人々から悪人として扱われる。
もしかして、人間以外の動物や植物たちにも悪人と思われているかもしれない。
そこに、かわいそうという概念は生じないと思う。
私もこの人の歴史を紐解いてみたけど、結局怒りが沸いてくる。
どんな悪人も、少しぐらいはいいところがあるかもしれないけれど、
この人の場合は、そのいいところがきっとすべて帳消しになっている。
専門的に調べれば、いいところが書いてある文献が見つかるかもしれないけど、
一般的な説明文にはいいところがひとつも書いてない。
彼の父親の生い立ちは複雑かもしれないから、かわいそうなのはそこぐらい。
ヒトラーの祖先は、かの民族だったかもしれないのに。
人間は辿っていけば、元はひとつになるというのに。
遠い国の人でも、隣に住んでいる人でも、家族でも、
大元をたどれば、みんな同じ。
なのに、なんでこの人はこんな事をしてしまったんだろう。
人間の本能で、他の人を蹴落とすというのがインプットされているんだろうか。
カッコウは、違う鳥の巣に、自分の卵を生む。
その卵は成長して雛になる。
真っ先にすることは、その巣にいる本当の雛たちを、巣から落とすこと。
その巣で、自分だけが生き残ることになる。
なぜなら、違う鳥に自分を本当の子どもだと思ってもらうため。
他の子どもがいたら邪魔だから。
卵からかえった雛がなぜそんなことをすぐできるのか。
それは、遺伝子レベルでインプットされてるかららしい。
人間で置き換えると本当に怖い話だけど、それが生き物という現実なのか。
生き残るためにはなんでもやるのか。
カッコウが子孫繁栄するには、それしか道がなかったのか。
人間はそれを真似しているのか。
人間以外の動物もみんな同じなのか。
真似しなくてもいいんじゃないか。
他人を差別したり、蹴落としたり、戦争したり。
何千年も経っても、結局ずっと同じことを繰り返している。
昔からある、よくない風習を繰り返す必要があるのか。
大昔に作った決まり事に、縛られる必要があるのか。
昔の人が考えたモノで、いいモノはそのままでいいと思う。
でも、間違っていたり、時代に合ってないモノは、変えないと。
変えていかないから、道に迷った人たちが出てくる。
私もだいぶ道に迷ってる。
方向音痴でなかなか真っ直ぐには進めない。
曲がりくねった道ばかり、遠回りばかりしている気がする。
私も一歩間違えたら、ヒトラーになっていたかもしれない。
だから、夢はあきらめたらダメだ。
でも、それをストレートに教えてくれる人にはなかなか出会わない。
小学校でそういう教育もされた覚えがない。
表面上はあったと思うけど、中学生ぐらいから夢を語るのが恥ずかしいと思うようになる。
私だけじゃなく、みんなそうやって、大人になるにつれて夢をあきらめさせられる。
「夢をあきらめないで」
そういう映画のセリフみたいな言葉は、リアルな生活ではダサいと思われるから。
私が20代の頃、夢を語ると、真剣に聞いてくれる人もいたけど、
そんなの無理という顔をする人も多かった。
しかも、周りに誘惑もたくさんある。
夢をあきらめる口実や言い訳がたくさんあった。
夢をかなえるためには、そういう場所から離れるしかない。
自分で離れられない場合は、誰かに引っ張って助けてもらうしかない。
私は、誰かが助けてくれたと思ったら、間違いだった。
結局は自分が悪い。
誰かに期待しても仕方がない。
結局は自分で解決するしかない。
自分を信じるしかない。
離婚前、また別の誰かが助けてくれた。
それは正解だったのか、分からないけど、
少なくとも、今、私はヒトラーになってないし、ならないようにしないと。
夢はあきらめないように、自分の可能性は信じてあげないと。
それに、失敗しても、挫折しても、
一回あきらめたとしても、何回でもチャレンジしていいっていう、
敗者復活戦はいくらでもしていいんだよっていう、世の中にしていかないと。
これは自分のために書いている。
もうダサくたっていい。
昔、ダサいおばさんになりたくないなって思ってたけど、
それは、服装のことだけじゃなかった。
中身がダサい人にならなきゃいい。